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2007年01月03日
AMERICAN HARDCORE
"AMERICAN HARDCORE"
2006, USA, English, 100min
1/19までシアターN(旧ユーロスペース)
2006年は、メタルやハードコアのドキュメンタリーが映画として大々的?に流れた年だった。他の映画が包括的に歴史を語ろうとしていたのに対し、この映画は80'のアメリカのハードコア・パンクのみに照準を当てていた。
まさに映画の構成自体がこの時代のハードコアを示していた様に思う。全体的にはシーンの隆盛を表す様に、良い意味でまとまりがない。映画は当時のライブのシーンと、関係者がさほど昔でもない、夢のような昔話をもの凄い勢いで語るシーンで構成される。1980年からほぼ5年間程がマシンガンの様に怒濤にスクリーンに流れる。話が論理的に展開しないのは、時間軸だけでなく、地理的にもその要素があった。シーンには有名な場所はあれど、事実上、中心は無かった。LA, DC, Bostonと派生し、同時多発的に全土に、その熱いアグレッションで広がった非中心的なシーン構成は、さらに話を混沌とさせた(笑)
要は、そのまとまりのなさから、カットやセリフの意味や構造が捉えにくく、詳しくない素人に厳しい映画なのだ。僕も半分ぐらい分からない。別にパンクだから、雰囲気感じればいいじゃんとも思う。メチャクチャな事ばっか言ってて確かに楽しい。ただ、一つの映画としては不満は残る。
映画が、この時代をあまり俯瞰していない点が自分には気になった。確かにドキュメンタリーの手法として、その事の内部にいた人だけで記述するのも一つの手法である。しかし、この時代を好きな人や体験してきた人が知識の裏合わせや懐かしむような映画にしかならないのであれば、映画としては小さくまとまり過ぎかと思う。音楽的に、アメリカのこの時代のシーンが、全世界の過去と未来に、どのようなつながりを持っていったのかをさらに描いていれば、ハードコアもメタルもひいき目に見ていない音楽好きの見るべき映画になるだろうと思った。この時代のハードコア・パンクが、少なからず、全世界の音楽に与えた影響を感じるのは僕だけではなかろうと思うし!